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みなさんは、歯周病がなぜなくならないのかご存知でしょうか。歯周病は細菌感染症であり、人にもうつす病気でもあります。しかも他の感染症と違い、かかっても静かに進行し、本人が気づかないまま悪化するという厄介な特徴をもっています。

では、そんな恐ろしい歯周病がなかなか無くならない理由とは何でしょう。見た目に分かりづらく、なおかつ定期的なメンテナンスケアを行わないといけないという点が強敵たるゆえんです。

歯周病細菌が潜むバイオフィルムとは

歯と歯茎の境目にたまるバイオフィルムの中には、多数の歯周病細菌が潜んでいます。細菌の出す毒素によって歯周組織はゆっくり破壊され、体全体の免疫系との戦いが水面下で始まります。そしてある程度進行した頃、歯茎の違和感や口臭、出血などの症状が出たときには、すでに歯周組織が大きく破壊され始めているのです。

初期症状は一進一退を繰り返すため、明らかな痛みを感じない場合も多く、気づいたときには歯周病のステージが進んでいます。そこで初めてケアを意識し治療に専念しても、症状が収まった途端に安心してしまい、結局また何もせずに元の状態へ戻ってしまうことが少なくありません。

歯周病が再発しやすい理由とメンテナンス

一度歯周病を経験した方ほど、より注意深いメンテナンスが必要です。なぜなら、歯周ポケットというハンディキャップをすでに抱えているからです。その事実を意識しつつ日頃のケアを強化し、バイオフィルム阻止のために通院間隔を短くしてプロフェッショナルケアを受けることも求められます。

「知は力」という言葉がありますが、それを実践することで将来の歯を守る大きな武器を手にすることができます。結果的に生涯にわたって計り知れないメリットを得られるのです。

歯周病予防に必須なセルフケアとプロフェッショナルケア

歯周病は「かからないように予防する」ことが唯一確実な対策となります。そのために必要なのがセルフケアとプロフェッショナルケアの二本柱です。実は毎日の歯ブラシだけでは、バイオフィルムの6割ほどしか除去できません。残りはそのまま放置され、繰り越されてしまいます。

定期的にプロによるクリーニングを受ければ、専門家の手で隅々に残されたバイオフィルムを完全に取り除けます。それが悪さをする前の段階で定期的に徹底除去できるかどうかが、その後の大きな分かれ道となるのです。

バイオフィルムについて詳しく知りたい方は、関連資料もぜひご覧ください。さらに、バイオフィルムが堆積しないようにするための表面コーティングなど、プロフェッショナルケアでは様々な手段が用いられます。これによりマトリックス形成を遅らせ、歯周病の進行を妨げられるのです。

バイオフィルムについて

バイオフィルムが堆積しないようにするためのメンテナンスがおすすめ

しかしながら、どなたも完璧な歯ブラシができているわけではありません。必ずバイオフィルムの取り残しは口腔内のどこかの部分に慢性的にできてしまっています。

その状態を放置することにより細菌数が多くなり歯周病が発症してしまう。

ならば、そもそも堆積してしまうもっと前の段階で何とかしてやりたいと思いませんか?

  • 自分の毎日のブラシで取り残した部分など、人の手で定期的に完璧にバイオフィルムをはがす
  • バイオフィルムが付きづらくなる妨害物質で表面をコーティングしてつるつるにしてやる

これを施して、マトリックスの形成を遅らせることが出来るわけです。

クリーニング・ホワイトニング

歯周病の進行に気づきにくい理由

歯周病は、歯茎の腫れや出血などの目に見える症状が出てから気づくケースがほとんど。けれども、この時点ですでに歯槽骨が吸収され始めている可能性があります。しかも口の中全体ではなく、部分的に進行している場合もあります。そのため、大したことではないと誤解してしまいがちです。

目に見える部分は意識しやすくても口の中の奥までは見えにくいのが現実。知らないうちに細菌の活動が地道に進み、バイオフィルムが着々と堆積しています。こうした意識改革をし、早めに実行しなければ、歯周病をなくすことはできません。

歯周病と年齢の関係:免疫力低下が進むリスク

年齢を重ねると免疫力が下がり、細菌への抵抗力も年々衰えていきます。よってメンテナンスクリーニングの重要性は、歳をとるほど増大していくわけです。

たとえば、歯周病の研究が進んだ先進国の一つにスウェーデンがあります。ここでは治療目的ではなく、プロフェッショナルケアを受けるために定期的に歯科へ通う習慣が一般的です。

その結果、80歳での残存歯数は25本以上。日本の17本(2017年度厚生労働省調査)を大きく上回っています。

歯周病を予防することで余分な負担を削減

プロフェッショナルケアで歯周病にかからなければ、余分な治療費や時間が不要になります。

しかも自分の歯でしっかり噛める期間が長くなります。そのため栄養を十分に取り入れられ、認知機能の低下も防ぎやすく。さらに口臭も抑えられ、周囲を気にせずコミュニケーションを楽しめます。これは他人へのエチケットとしても重要です。

軽視するリスク

  • 歯を失うことでの後悔・経済的損失
    抜歯後にインプラントを検討すれば、自費で高額な費用が必要です。保険診療の義歯にしても違和感が強く、慣れるのに時間がかかり、使わずに外したままになる場合もあります。

  • 将来の健康状態への深刻な影響
    バイオフィルムが増加すると、誤嚥性肺炎や心臓疾患、糖尿病、認知症などを悪化させる可能性が指摘されています。

  • 一度かかると一生続くメンテナンス
    ステージ3と呼ばれる歯槽骨の吸収が始まった歯周病は、完治は望めません。症状が落ち着いていても根本的に治癒したわけではなく、手を抜くと再発しやすい病気です。

  • 人にうつす危険性がある感染症
    歯周病は細菌感染症です。夫婦や家族、親子間などでうつるリスクが十分にあります。口腔ケアが不十分な方との食器や食べ物の共有は注意が必要です。

歯周病を未然に防ぐ意義

歯周病は一度なると元に戻すことが困難です。だからこそ、健康なうちに予防の大切さを知って実践していただきたい。日本の国民皆保険制度は「病気になってから治す」仕組みがメインですが、人生100年時代を迎える今、予防に重点を置く姿勢が一人ひとりに求められています。

また、歯周病はエイズや結核と同じく感染症でもあります。周りの大切な方にうつしてしまう恐れも否定できません。自分自身だけでなく、ご家族や親しい人を守るためにも、早めに対策を始めましょう。

また、当院では歯科情報を様々に発信していますのでぜひご覧下さい。

Category歯周病

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